2013年10月アーカイブ
厚生労働大臣表彰受賞!
10月24日(木)、消費生活協同組合法制定65周年記念厚生労働大臣表彰式があり、郡山医療生協が表彰されました。表彰された組合は、24生協(内医療生協は8生協)でした。郡山医療生協からは、増子副理事長が参加し、表彰状と記念品(漆の時計)を頂きました。
10月16日(水)核害対策室会議が開催されました。
(1)この間の講演、学習活動について確認しました。
(2)子供保養企画、避難者支援茶話会の活動について確認しました。
(3)FTFの測定活動は、1月から9月までで856名の方が測定されました。一旦9月までの
測定のデータをまとめ、分析し、今後の測定活動に生かしていくことにしました。これか
ら、長いスパンで測定活動を展開していくためには、組合員健診に組み込んでいくことが必
要だという意見が出され、検討することにしました。
(4)食品ベクレルモニターの運用は、2月から256件測定しました。県生協連と福島大学のプ
ロジェクトに参加しデータの分析をしています。測定件数を増加させる必要があります。
(5)空間線量測定活動、除染について意見交換しました。
(6)12月4日、サンフレッシュ安積で木村真三さんを講師に市民公開講座を開催することを確
認しました。
(7)10月29日には富士旅行社企画の「福島被災地復興応援の旅」を受け入れ「核害の街に生
きる」を体験してもらうことにしました。
(8)医療福祉生協連看護師中堅研修へのサポート協力として、核害対策室から4名(鹿又、岡
本、富岡、長谷川)を派遣することを確認しました。
(9)甲状腺エコー健診については、1.組合員健診は対象年齢制限を外すことにしました。2.
民医連と双葉町との契約に基づく健診受け入れ準備を急ぐことにしました。3.職員は、希
望者は全員甲状腺エコー検査を受けることを奨励することにしました。
(10)郡山医療生協のホームページの変更、核害対策ニュースのバックナンバーのアップ等を進
めることを確認しました。
(11)11.2「なくせ原発福島大集会」の参加者組織を急ぐことを確認しました。(宮田)
●やなせたかしさん逝去
『アンパンマン』の生みの親であるマンガ家のやなせたかしさんが亡くなりました。94歳でした。
私は、やなせさんが作詞した「手のひらに太陽を」という歌が好きです。
「僕らはみんな生きている/生きているから笑うんだ/僕らはみんな生きている/生きているからうれしいんだ/手のひらを太陽にすかしてみれば/真っ赤に流れる僕の血潮/トンボだってカエルだってミツバチだって/みんなみんな生きているんだともだちなんだ」
この世に生を受けた私たちは、この歌のように、明るく、元気に、トンボやカエルやミツバチとも戯れながら、楽しく生きたいものです。
でも、私が毎月通っている福島では、せっかくすばらしい自然があるのに、放射能という目に見えない「悪魔」に災いされて、子どもたちがなかなかトンボやカエルと戯れながら、自由に野原を走り回ったり、ゴロンと寝そべったり、すってんコロリンと転がったり、畑のイモを思う存分掘ったり、田んぼで泥まみれになって遊んだりすることがやりにくいんですね。2011年3月11日の原発事故以来、保育園や幼稚園では、放射線被ばくが気になって、それまでのように園のまわりを散歩することができなくなってしまいました。散歩によって二足歩行することは「ケモノ」が「ヒト」に進化する過程そのものですし、そのことによって、言語が明確に話せるようになったり、四季折々の周囲の景色の変化を感じ取ったり、信号や横断歩道に気を遣う社会的ルールを学んだり、ワイワイと互の意思を通じ合ったり、時には転んで痛い思いをしながら身を守る知恵を身につけたり…、とても大切ないろいろなことを学びます。保育にとって散歩は思いのほか大切なエクササイズです。
●2歳児ついに散歩
私が原発事故の2ヶ月後から通っていろいろサポートしている福島市渡利地区の「さくら保育園」で、2013年10月4日、ついに2歳児が人生初めての散歩に出かけました。2歳児ということは、あの忌まわしい東日本大震災後の原発事故の年に生まれた子どもたちです。出かける前は緊張した面持ちだったそうですが、写真を見てください。みんなすぐに散歩に慣れて、嬉しそうに歩いています。
散歩には保育者だけでなく、保護者たちの心配がありました。「放射線被ばく」「放射能汚染」「ホットスポット」などというよく分からない「マイナス・イメージ」の用語を聞けば、だれでも不安になります。わが子を危険な環境にさらしたくない─そう考えるのが親としてのごく普通の感情でしょうね。
おまけに、「福島には行かない方がいい」とか、「福島産の野菜は買わない方がいい」といった情報も飛び交っていましたから、被災者たちはいっそう不安に苛まれたことでしょう。「根拠のある不安」は恐れなければなりませんが、「根拠もなく不安をまき散らす」ことは慎まなければなりません。それらは時に被災者に対する偏見や差別感情を生み出し、有害な風評被害によって被災地域に一層の困難をもたらすことにもなりかねません。
●被ばく線量を測定する
安斎科学・平和事務所では、2012年12月から「さくら保育園」の園児や保育者や保護者100人余りに積算線量計を無償配布し、毎月被ばくした合計の線量を継続測定しました。園児たちが保育園にいる間の被ばくはほとんど差が出ないのは当然のことですが、家に帰ったあとの放射線環境や、休みの日にどのような屋外環境でどんな過ごし方をするかには人によってかなりの差があるため、1ヶ月の被ばく線量をみると人によってそれなりに違いが出ます。
「さくら保育園」関係者の被ばくの平均値をグラフに表すと、図のようになりました。遅れて測定を始めた姉妹園「さくらみなみ保育園」の最近3ヶ月のデータも表してあります。幸い、放射線被ばくは全体としては漸減傾向で、夏休みだった8月は被ばくの低い保育園で過ごす時間が減少したため、かえって両園とも平均値がちょっと増えました。保育園の方が被ばくレベルが低いんですね。最近の被ばくレベルは1ヶ月あたり0.02ミリシーベルト程度ですから、1年間では0.25?0.3ミリシーベルト程度でしょう。
一方、日本人は自然界から年間2.1ミリシーベルト程度の放射線被ばくを受けているとされています。内訳は、宇宙線0.3ミリシーベルト、大地に含まれる自然放射性物質からの被ばくが0.33ミリシーベルト、大気中に浮遊する自然放射性物質の吸入に起因する被ばくが0.47ミリシーベルト程度、食物中の自然放射性物質に起因する被ばくが約1ミリシーベルトと報告されています。だから、「さくら保育園」の関係者は、自然放射線と原発事故由来の放射線と、合わせて2.3?2.4ミリシーベルト/年程度を浴びていることになります。
●ヨーロッパ諸国の被ばく
自然放射線のレベルは、大地に含まれる自然放射性物質の濃度によって違いがあります。大地に含まれるウランやトリウムなどの自然放射性物質が多ければ、そこから放出される放射性ガス(ラドンガス)も多いため、大気中に浮遊する放射性物質も多くなって、それを吸入することによる内部被ばくも増えます。参考までに、フィンランド、スウェーデン、フランス、オランダ、イギリスの被ばく状況を、さくら保育園、さくらみなみ保育園の被ばく状況とともにグラフに表してみました。ヨーロッパ諸国では、自然放射線のほか、1986年4月26日にウクライナ共和国で発生したチェルノブイリ原発事故に起因する被ばくも加わっています。これを見ると、福島の保育園関係者の被ばくが諸外国の人々の被ばくに比べて際立って高いといった実態はありません。根拠もなく被災者や被災地に対する偏見や差別感情に陥らないように、しっかりとした科学的な実態把握を進めることはとても大切なことでしょう。
言うまでもないことですが、福島原発事故の現場は、?溶融核燃料の実態が分からないこと、?汚染水問題が深刻と緊急の度を加えていること、?事故原発で働く労働者の被ばくが増大しつつあること、?依然として15万人の被災者がふるさとの街を離れ、将来の生活展望を描けないでいること、?被災地の除染によって生じた廃棄物の最終処分の見通しさえついていないことなど、決して侮れない状況が続いていますので、引き続き厳しい監視の目を向ける必要があるでしょう。(聞間先生から安斎育郎先生のエッセイが送られてきたので紹介します。)
過去の健康祭はすべて天候に恵まれていたため初の雨天決行健康祭となった。私は今度で3回目の出席、いつも元気をいただいてきている。今回は浜北医療生協の皆さんの、聞間元先生の、並々ならぬ決意を拝見拝聴させていただきまたまた元気が出てきた次第です。 壇上で行った聞間先生との対談をまとめました。
1.郡山医療生協の現在の核害対策から推して、浜北医療生協との共闘の方向を転換する時期に来ました。浜北の人たちは福島の原発事故を他人事とは思えない状況にあります。今後私どもは積極的に郡山の状況を浜北へ発信し、浜岡原発全基廃炉に向けた運動に力添えをしたいと思います。
2.核害対策室くわの、のメンバーとして(名称は自由)聞間元先生、高瀬専務、北浜診療所のメンバー、チーム朝市の皆さん、等をお迎えし協同で双方の直面している核害に立ち向かいたいと思います。核害対策室ニュースを通じて全国に情報を発信したいと思います。
3、私からの提案、対策本部ニュース、核害対策室くわのニュース、の今までとこれからを桑野協立病院ホームページに公開してください。
4,第4期増改築運動を控えて頭が三角になるほどの気合いが入っている時期なのですが、風評風化を許さないためにも、核害という言葉を常に念頭に置いてください。
核害対策室:坪井正夫
鳥取医療生協から焼かにせんべいが送られてきました。(宝製菓)池成専務お世話になりました。
健康祭のプレ企画として、10月19日(土)、静岡民医連西部健康友の会と佐藤町診療所が共催し「核害の街で生きる」後援会を開いていただきました。福島原発事故を原子力産業の「構造災害」とみること、そしてその被害を核の公害である「核害」とみること、という私どもの視点を先ず説明させていただきました。
それらに対して郡山医療生協は現在の日本国憲法の3本柱「主権在民、基本的人権、平和主義」を骨子とする「医療生協の患者の権利章典」そして「いのちの章典」を盾として運動を展開している旨報告しました。
51名の方に最後までしっかり話を聞いていただきました。福島県が行っている甲状腺検診の集計及び治療結果などについては聞間先生のお力添えをいただきながらおおよそのことは報告できたように思います。
さらに今現在郡山医療生協が採っている放射線防護体制(特に内部被曝対策)と各種の検査結果についても説明させていただきました。
聞間先生からは「今後の浜北医療生協の支援方向を転換する時期に来たのでは?」という積極的なご提案もありました。
高瀬専務「安全かそうでないか、放射線の影響によるものかそうでないかの判断にとらわれず、生活者の目線で考えることが重要であるとのお話でした」お二人で私を持ち上げてくださいました。「今まででいちばんわかりやすいお話でした。郡山医療生協の考え方や示す方針のわかりやすさなど、驚くばかりです」
(坪井ブログより)
「いのちのタオルの一人旅」
山形 菅原ヒサ子
9月の東北ブロックの集いは、22もの分散会があるのに驚きました。初めて参加した組合員主体の大集会は今も日々の活力の源になっていると感じます。さて、お約束のいのちのタオルですが、やっと100枚縫い上げましたので、50枚ずつ郡山医療生協と福島医療生協に送らせて頂くことにしました。ご多忙にもかかわらずいのちのタオルの一人旅を手助けして頂きますことに深く感謝申し上げます。(一部略)
菅原さん有難うございます。仮設住宅支援に使わせて頂きます。
福島原発事故後の処理は東京電力のスケジュールに従って進められている。つまり現在の福島県の主権者は東京電力株式会社様であるということを示しています。地震津波災害の復興もたぶんトップダウン方式で進められていて、実際の被害者の声は届いていないように思う。被災者の復興計画を国が後押しするという考え方が見えない。我々市民のスケジュールで復興計画を立てようとするなら(私は郡山市民です)先ず第一番に福島原発の廃炉作業を計画したい。具体的には第1発電所5,6号基の廃炉作業に入ること。そして第2発電所の1?4号基の廃炉作業に入ること。この姿勢が見えないことには、何をやっても、どんな立派なことを口から出任せに言っても、誰も信用はしない。
国会の答弁で「私が責任を持って、、、」等と声を張り上げてみてもしょうがない。まず廃炉作業に入ることである。
私は福島県民である。廃炉作業に入るというなら、私に出来ることなら何でも、協力したいとも思う。政治の拙さ、社会のまずさ、を揚げ足を取るように言いつのってみたところで何にもならないということぐらいは知っているつもりです。
図は2011年8月28日現在の値に沿って作られた航空機モニタリング、セシウムの土壌への沈着状況を示しています。チェルノブイリゾーンということを知っている方は、郡山の地が移住権利ゾーンまたは放射線管理強化ゾーンであると読み取っている。これは外国の決まり事だからといって無視するわけにはいかない。政治はこれらについても十分な説明をしてはいない。
今福島原発の、すべての原子炉の状況を、十分に知っている人は少ない。私も知らない。これを知らない限り今後の生活設計が成り立たない。原子力産業の構造災害を考える時、それはこれから何度もくり返されるであろうと考える時、我々市民の非力さを今更ながら考えさせられる。もっと積極的な防護態勢の確立やら廃炉作業のことを考えようとすると、スイス連邦共和国が作った「民間防衛」という考え方が現実味を帯びてきます。
汚染水問題は原子炉の状況をメルトダウンとみるかメルトスルーと見るかで少し考え方が違ってくる。これは原子力産業にとってはつきものの問題だ。全国のあるいは世界中にある原子力産業が体験しまたこれからも体験する問題です。本当の核害というのはこれからのような気がする。どうだろうか、風化などとは言っていられない。
栃木保健からサブレ―が
健和会(長野県)からリンゴや野菜が届きました。
医療生協かわち野からワインが
平成25年8月福島県健康管理調査「甲状腺」
この結果に対して「スクリーニング効果」であるという考え方がある。要するに今までやっていなかったスクリーニングを始めたのでこれだけの拾い上げが出来て、かつまた早期治療に至った。「これは放射線の影響とはいえない」という論調です。これを見て大いに安堵する人と「そんな馬鹿な」という人がいます。私は後者です。キエフで今中哲二さんと少しの間だけお話が出来た。「チェルノブイリでもそうだったよ、福島でもそうなんだ」と言って怪訝そうな顔をしていました。立ち位置によっていろんな考え方が出来るものだと感心もするが、何とかごまかそうとする気持ちが見えたりすると怒りの方がこみ上げてくる。
秋晴れの日曜日、水橋健康まつりにお招きいただき行ってきました。齋藤先生を支援に出してくれたところでもあり、お礼はもちろん、齋藤先生にお会いできるのを楽しみに行かせて頂きました。富山日帰りという強行軍ではありましたが、正味5時間の滞在で感じたことは富山の自然の素晴らしさ、立山からのきれいな水と広大な田園地帯を車窓から見ながら、福島の失ったものでした。土や水が如何に人間にとって大事であるかです。物を生み出す大地や水が汚染されるという事の重大性です。
健康祭りは、組合員さんの活気と笑顔、医師も参加の温かみのある素晴らしいもでした。地元の中学生の方たちの太鼓でオープニングを飾り、そのあとに「福島の今そしてこれから」というテーマで話をしてきました。みなさんの感想は「現場の生の声が聞けて良かった。全国組織の強みや良いところがわかった。本当に現場は大変だったのだ、自分だったらできるだろうか…」などでした。遠く離れた富山、ご縁がありつながった仲間です。一緒に福島を風化させない運動をお願いしてきました。
そして、齋藤先生はとても元気でした。桑野での診療の中で出会った被災者の方々の声に寄り添ったエピソードを話して下さいました。訴えに対する処方だけではなく「どうしたの?」と一言かけることで様々な苦悩を話されるケースが多くあった事など、患者さんの話を聴くという先生の姿勢に感動しました。今度は桑野の増改築まつりで富山の皆様にお会いできることを楽しみにしています。
石井 智子
本日は、桑野協立病院の33回目の誕生日です。私たちは、かつて経験したことのない核害という環境の下で、ともに学び、ともに悩みながら医療や介護の仕事を通して健康を守る取り組みを進めています。そして、核害から健康を守る砦として桑野協立病院を一層充実させるため、リニューアルの検討を進めています。未来の桑野協立病院を創造したいのです。現在、取り組んでいる仲間増やし統一行動は、それらの組織的土台を築く取り組みです。300名の仲間増やしをやりあげるために、あらゆるつながりのある人に声をかけましょう。
病院の外来では、10.27増改築まつりの宣伝や、健康チャレンジのお誘いをしながら未加入の利用者さんへのおすすめ活動が展開されています。窓口担当者にどしどし紹介してください。
毎日午後には、病院周辺地域訪問が、職員と周辺支部の組合員さんとの協同で進められています。日中の訪問では、留守が多かったり、「私は加入しません」と言われたり大変な状況が報告される一方で、お話が弾んだところでは快く加入してくれたり、地域訪問行動の成果も出ています。
地域では、三春支部が班活動を通して3名拡大し、いち早く目標を達成しました。1支部が支部長の奮闘や職員との地域行動、名義変更の取組で12名増やし目標達成しました。東白では、医療生協の健診にお誘いして2名拡大しました。