2013年8月アーカイブ
今回私は初めて原水爆禁止世界大会に参加させていただきました。正直、私は原発問題についてもあまり詳しくありませんでした。今回は福島の現状を伝えるというよりも、「福島の今を知ること」を目的に参加しました。
放射線の被害は健康面だけでなく、加えて精神的被害も受けます。そして特徴的なのが、その被害が何年ではなく、何十年と長期に亘ることです。今回参加して、放射線は多くの人の人生をつぶし、人間らしくその人らしく生きていく権利を侵害していくのだと学びました。
福島は今、不安の中にいます。原爆の被害にあった広島、長崎。原発の被害にあった福島。こんな被害にあった県もあったな、と済ませないでほしいです。私たちは今、憤りから希望を見つける時期に立っていると思います。他人事と思わず、この事故を自分の日常とリンクさせて考えてくれる人が増えてほしいと思います。そのためにもこれから何をすべきなのかが大切なのだと今回の四日間で強く思いました。
ふれあいデイサービス 一ノ瀬美咲
8月9・10日と神戸市垂水区の舞子浜で開催された「近畿看護学生ゼミナール」に講師として参加してきました。舞子浜と淡路島を結ぶ明石海峡大橋のふもとのホテルに集まった看護学生と実行委員はあわせて120人。開催テーマは「出会いを大切に 絆 」『被災者に寄り添う活動』を学習テーマとして内容が組み立てられていました。さすがと思ったことは、私の話しの前に学生実行委員が発表した3つの学習内容です。『放射線と放射能の基礎知識』『原発事故の歴史』『放射能と食べ物』でした。発表の後、原発の是非についてディベートを行うという用意周到な準備で、グループ討論に繋げていました。私は「原発事故当時の状況」や「見える化の取り組み」「リセット企画」「全国からの支援」「被災地の現状と課題」など話してきました。終わった後、大熊町出身の奈良民医連の奨学生が挨拶に来てくださり、家族も奈良に避難しているとの事でした。多くを話すことは出来ませんでしたが、見つめあい両手で握手をしてきました。職員実行委員の方から、近畿民医連でも避難者にたいする「甲状腺エコー」検査を実施している事を聞き、全国に民医連があることにいまさらながら感謝の気持ちで一杯になりました。
(佐藤唱子)
今回の原水禁では、数多くの貴重な体験をすることが出来ました。特に8月9日11時2分、長崎に原爆が投下された時間にその長崎という場で黙祷を捧げることが出来たのは非常に感慨深いものがありました。広島、長崎の原爆投下から68年が経ちましたが、現地の人々の悲しみ、憎悪が消えることはありません。むしろ後世に伝えていかなければならないのです。これは我々福島県民も同様のことだと思います。今後、福島県でも震災以降の二世が誕生するわけですが、長崎ではいわゆる被爆二世の方々をネガティブな意味で捉えるのではなく、希望、未来と捉えています。福島でも同様、私たちの希望、未来です。我々は後世に伝えることに加え、風化されることのないよう、福島から発信すること、それは一時的ではなく、発信し続けることが役割だと思います。そして発信すればこれだけ全国、各国の人が集結して広島、長崎、福島のために共に考え、共に行動し、共に戦ってくれる仲間がいます。彼らに負けないよう行動するのが福島県民の使命ではないかと考えております。
郡山医療生協 高橋聡(医事課)
折鶴を原爆資料館に届ける高橋君
福島から、ドキドキワクワクしながら車で走り、八時間かけてようやく宿に着きました。宿の従業員のかたが、民医連からファッツクスがきていますと、1通の手紙をいただき読みましたら、日頃の疲れを癒してゆっくりしてください、、、。とゆう内容でした。海の景色、新鮮なお刺身、照り返す太陽がとてもきれいで、一日目は、あっとゆう間に過ぎました。二日目は、初島にフェリーで出かけ、海水浴、温泉三昧でした。すっかり遊び疲れて三日目の帰り際、従業員の方から、袋を差し出されました。話を聞くと民医連からのお土産です。と。私はとても感激してしまい、思わず涙がでそうな位でした。
旅行もお金はかかっていないのに、お土産までいただいて、その心使いに頭が下がる思いです。心使いというものは、こうゆうものなんだな、、。と感じました。今まで生きてきて初めて、また行ってみたいな、、、と思う熱海旅行になりました。感謝いたします。ありがとうございました。
桑野訪問看護ST 山本紀子
医療生協人として核害に立ち向かっている姿に感動
浜北医療生協 加藤優子
桑野協立病院の皆さんが私たちを手づくりで、ものすごく心のこもった歓迎をして下さった事、本当にうれしく、うるうるしてしまいました。心もお腹もいっぱいになりました。ありがとうございました。
感動もありましたが、学んだ事もいっぱいです。まず「健康づくりチャレンジ」のとりくみです。何より、あまりむずかしそうでないコースが殆どで、しかも参加費無料はとてもありがたい。浜北ですぐにでも取り組みたい事と思いました。これこそ「地域まるごと健康づくり」につながります。
次に「健康診断」で、17項目もの無料検診があるとの事、これは組合員にとってはたまらなく魅力です。たとえかかりつけの医師が他の医療機関でも、検診は医療生協にとなる事でしょう。私の支部では、組合員をおさそいする時に、「具体的にメリットのあるものがほしい」とよく意見がでますが、この様にお得感いっぱいだと、話ができないといっている人でも胸をはっておさそいできるなあと、うらやましくも感じました。
又、病院内には、放射能測定器と食品放射線量測定器が導入されており、これらも又、いつでも誰でも無料で測定できるとの事で“すごい”の一語につきました。
こんなに無料がいっぱいあってお得感満載の医療生協なら、「健康づくりチャレンジ」や「検診」の度ごと、一気に組合員が増えるのかと思いきや、意外とそうではないというお話に驚きました。「2年後、3年後に増えれば良い」と長い目でみているとの事、すぐ結果を出したがる自分自身を反省しました。
子どものいない草が生い茂っている公園、除染土の仮置き場や仮の仮置き場が隣にある生活、こんな暮らしがずーっと続いて良い筈がありません。中間貯蔵施設は東電の本社ビルにしたら良いと本気で思います。
「3.11その時私は」の冊子を読ませていただきました。その時「真っ先に患者の安全を確保し、確認でき、落ち着いたら家族の事を思った」と殆んどの方が書いておられます。プロとは言え“すごいなー”と感じました。
あれか2年半、子どもの事、将来の事いろいろ思い悩む事も多いと思いますが、この核害の町で医療生協人として前向きに立ち向かっておられる皆さんの姿にふれ、本当に感動・感激しました。
次回又交流できる機会があれば、こんどは支部長さんや組合員さんとお話ししてみたいなと思います。土日の貴重な時間を私たちのためにさいて下さり、感謝申し上げます。ありがとうございました。
尚、研修させて頂いたほんの一端をまとめてみましたので、掲載させていただきます。(8/16?18浜北平和フェスティバルにて展示)
8/6に放射能に立ち向かう市民科学者養成講座第2講が開催されました。前回に引き続き、多くの市民・組合員・職員が参加し、熱気あふれる講座となりました。今回の第2講では、「基礎編」ということで市民科学者になる上での基礎的な内容を主としておこなわれました。講座の冒頭、坪井院長から放射性物質の半減期について「分かっているようで、わかっていないので、わかりやすく説明して欲しい」との要望があり、さっそく解説が始まりました。「半減期といっても、例えばヨウ素131は8日が半減期といわれているが、すべてが8日というわけではなく、平均して8日であるということ。また、測定器の進歩によってその数値が変化する。K-40は12.7億年と言われていたが最新のデータでは、12.5億年と変化している」続いて放射線の種類にふれ、「ガンマー線とアルファー線では体が受けるエネルギーは20倍違う。よって、内部被ばくの管理は重要である。」「そのアルファ線の正体は中性子2個、陽子2個からできており、それぞれは電子の840倍の重さを持つ。」・・・・など専門的な内容にもなり、参加者は真剣そのものでした。次回、第3講「放射線測定」につながる貴重な基礎講座となりました。
(鹿又)
8月10日(土)11日(日)と浜北医療生協から支部長さん達が、郡山医療生協に研修に来られます。今回の研修の目的は、郡山医療生協の保健活動と核害対策の取り組みを学びたいというものです。私たちは、この間の浜北医療生協の支援に応えると同時に、今回の研修で交流を一層深め、連帯の絆を強く、太くしたいと思います。思い返してみると、東日本大震災と原発事故で混乱していたとき、真っ先に支援物質を届け、励ましてくれたのが浜北医療生協でした。その後、セブンイレブン方式で必要なものを必要に応じて届けてくれました。5月の連休には、聞間先生が放射能学習の講師として職員・組合員の不安、疑問に丁寧に答えてくれました。子供保養企画に取り組む理論的根拠を示してもらったり、先生が長年取り組んできた被曝対策の研究に裏打ちされた様々なアドバイスを頂きました。レスポンスよく、個性あふれる高瀬さん、橋爪さんを中心とした職員集団の心温まる支援、対応にも励まされたものでした。私たちは、浜北とつながっています。そして、更につながりを強めていきたいと考えています。お互いが認め合い、協力し合って、成長していけるように。
7/26、青森の(株)あおもり健康企画において毎年行われている原水爆禁止世界大会の事前学習会に参加し、「核害に立ち向かう」学習会を行ってきました。当日の参加者は、青森保健生協もふくめ予定を大幅に超える約80人となり、関心の高さがうかがえました。
学習会の中では、全国からの支援に支えられながら進めてきたこれまでの郡山医療生協の取り組みとを紹介しました。また青森は六ヶ所処理施設が存在し、福島と共通の課題もあり、再稼働問題を含め、地震や事故が起きなくても施設が稼動すれば放射能汚染が広がる点を指摘しました。また、核兵器(プルトニウム)製造のために誕生した原子炉は、そもそも発電を目的とはしていないし、原発問題をエネルギー問題にすり替えられていることに私たちが気づいて、運動を広げていくことを確認し合いました。
その後、原水爆禁止世界大会参加者(2人)へ千羽ヅルを手渡しエールを送りました。
鹿又達治
7月30日、届いた段ボール箱を開けてみると、大きなスイカが2個とゴーヤ、人参、トマト、紫玉ねぎなど13種類にも及ぶ野菜が入っていました。中には珍しい「くき」の様な物も入っていました。さっそくお礼の電話を・・千鶴子さんは不在で旦那様が出られました。「くき」の正体は里芋のくきで味噌汁の具や酢の物にするそうです。(どんな味か楽しみ!)スイカは子どもたちと「スイカわり」をしてからいただきました。甘いスイカで子どもたちも大満足。たくさんの野菜は給食メニューに取り入れておいしくいただいています。増田さん、ありがとうございます!!
つくしんぼ保育園 鹿又智子
雨が続き、なかなか外での遊びができなかった子供たちでしたが、久しぶりに雨が上がり水遊びです。つくしんぼ保育園のプールでの水遊び、保育士さんに水鉄砲で攻撃されて、反撃したりはしゃいだりの大さわぎです。たまたま通りかかった私は、カシャと写真を撮ってしまいました。組合員センターの中で、はしゃぐ子供たち声を聴いて幕田さん『子供たちの声はいいわよねー。何とも言えない肌触りです。子供たちの声を聴きながら仕事ができるなんて最高よ。』
7月31日(水)星総合病院の野水先生を講師に甲状腺の学習と甲状腺エコー検査の実技指導を行いました。お忙しい診療の合間の時間を活用して、タクシーで駆けつけてくれました。約60名の職員、組合員が参加しました。先生は、(1)甲状腺の解剖(2)甲状腺の疾患(3)甲状腺超音波検査(4)福島県子供の甲状腺超音波検査の現状について、自らの診療や検査、手術の症例に基づきながら1時間、詳しくお話ししてくれました。星病院で2001年から10年間に診断治療を行った甲状腺悪性腫瘍は、195例で原発巣切除193例、切除不能2例であり、同期間の甲状腺良性腫瘍手術例は169例、バセドウ病手術例29例だそうである。悪性腫瘍の病理組織分類では、乳頭癌84.6%、濾胞癌6.2%、低分化癌4.6%、髄様癌1.5%、未分化癌0.5%、悪性リンパ腫2.6%で、大部分は乳頭癌である。男女比は1:5.8で女性に多い。年齢別では50代が最も多いが、10代、20代でも見つかっている。5年生存率は、乳頭癌、濾胞癌は100%、低分化癌70%で未分化癌は0%(1名)となり、低分化癌、未分化癌は生存率が悪い。また、剖検によってわかるラテント癌(潜在癌)がフィンランドでは35.6%、日本人でも11.3%から28.4%認められるそうである。検診によって微小癌の発見に努めることはどうなのか、微小癌の多くはラテント癌として天寿を全うする可能性があると話された。
講演後、エコー室で実技指導を丁寧に行って頂いた。また、先生や技師さんたちからの質問にも答えて頂いた。「放射能との関わりを聞かれた場合どうこたえるのか」という質問に、「現段階では不明と答えるが、のう胞など明らかに放射能を否定できる場合は、かかわりはないと答えてよいのでは」ということであった。
7月25日に「原水禁“プレ”世界大会in郡山」が開催されました。8月の世界大会に郡山から参加する方たちと、送り出すみなさんで毎年開催され、世界大会に参加する際の心構えを学習したり、各自の思いを交流する機会となっています。今年は前段の学習会を担当させて頂き、「マーシャル諸島の核実験と福島原発事故」をテーマにお話ししました。
原水禁世界大会は、広島、長崎の原爆投下の歴史を忘れてはならない、核兵器廃絶の運動をすすめよう、という趣旨で開催されていますが、福島から参加する私たちとしては、続いている原発事故の実態を発信していくことを外してはならないという話合いになりました。個人的には「いまの」福島を知ってもらうことが大切だと感じており、全国から集まってくる方々、また世界から集まってくる代表者の方たちへ、福島の情報を発信していく絶好のチャンスだと捉え、長崎大会へ参加したいと考えています。
(組織部 小抜)